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71@知覚価値価格設定方式商品・サービスの価値を利用者がいくらでとらえるか、という知覚価値をなんらかの方法で測定し、それを基準に価格を決める方法であり、最初に「売れる価格」を認識し、それに原価を合わせていく。たとえば、新製品として有機栽培野菜ジュースを開発し、消費者アンケートで「円なら購入するが円なら購入しない」という結果がでた場合、原価を下げ、円でも利益がでるようにするといった考え方である。A需要差別価格設定方式需要に差がある市場セグメント(区分)毎に価格を設定する方法である。時間帯(早朝・深夜など)、顧客(女性)、期間(盆・正月などの繁忙期)などのセグメント毎に価格を設定する。競合状況を考慮して決める方法商品・サービスが差別化されておらず、市場内にある程度の競争相手が存在する場合に用いられ、競合する商品・サービスの市場価格を考慮して価格を決定する方法である。決定した価格に適合するように原価を調整する必要がある。一般的には次の考え方がある。@市場価格より低く設定する方式低価格により薄利多売を行い需要の拡大を図るか、あるいは競合する事業者のシェアを奪回しようとする場合に用いられる。一般に、中小企業は仕入れチャネルや販売力にも限界があるため、こうした価格競争に巻き込まれた場合、不利であり、この価格設定方法はあまり中小企業向きとはいえない。A市場価格より高くまたは同一価格に設定する方式販売価格を市場価格と同一または高く設定する戦略は、自社の商品が品質、機能、サービスなどの点において、競合する商品・サービスよりも優れている場合にのみ用いられる。69