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54モデル化の検討福祉用具の調達と利用にかかるコストと貸与サービス事業のインフラコスト平成27年度シルバーサービス振興会調査では、福祉用具貸与のサービス価格を、種目別に貸与収入に対するコストの構成として把握した。種目別にコスト項目別の額が異なること、同時に、福祉用具種目によりコスト項目の構成比が異なることも示した。ここでのコスト構造の考え方は表のとおりである。表福祉用具貸与サービスの価格構造福祉用具貸与サービスの価格構造機器仕入れコスト機器の購入または卸からのレンタルコスト管理・運営コスト在庫コスト売上の立たない在庫機器の維持費用機器廃棄コスト機器の廃棄にかかる費用土地・建物賃料または減価償却費事業所のほか、展示スペース、倉庫等を含む(種目別へは按分計算)管理経費本社・本部分、事業所負担分の、人件費、委託費、その他直接経費(同調査では詳細が把握できず)サービスコストアセスメントからプラン作成、消毒、保守等までの一覧の貸与サービスにかかる人件費※上記に含まれていない費用・管理部門の経費(販管費)・教育・研修にかかる費用・広報、広告経費(カタログ作成等)・輸送にかかる経費(車両の購入等の費用、燃料費、駐車場費、自動車保険の費用等)最終的に整理されたのは、機器仕入れコスト、在庫コスト、機器廃棄コスト、土地・建物賃料または減価償却費、サービスコストであり、主に福祉用具自体の調達と、福祉用具の特性として利用場面で必要となる人的サービスが反映される部分のコストが把握できた。福祉用具貸与サービスの中核的な部分であり、この部分のコストが把握された意義は大きい。52