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7はじめにサービスプロセス及び価格設定ガイドライン作成の背景と目的?福祉用具貸与事業所が提供するサービスの質は、多様性を持つことがこれまでの調査研究により明らかにされてきました。福祉用具貸与サービスの適正な質が求められる中、この多様性が適正な質の要件を満たしていることを示すためには、適正なサービスの質の定義づけが必要となります。?一方で、福祉用具の貸与価格には事業所や地域によって幅があることが知られています。福祉用具は自由価格であることから、価格設定の妥当性を説明することが求められています。?このような問題意識に基づき、貸与事業所におけるサービスの質を具体的な実施項目として整理した「サービスプロセスガイドライン」と、適正な価格設定のプロセスについても明確化し、サービスの質を反映した価格の設定やその妥当性の説明に資する「価格設定ガイドライン」を作成しました。?福祉用具貸与サービスが、単に福祉用具を貸与するだけではなく、利用者の状況に応じて適切な福祉用具が適切に利用されるために、福祉用具専門相談員による人的なサービスや福祉用具のメンテナンス、それを実現するための事業所運営の体制整備等のさらなる質の向上を目指すことを目的としています。?提供するサービスや体制、設備等の整備状況が事業所毎に異なることから、サービス内容の状況、設備等の整備状況が事業所のサービスに見合う福祉用具貸与価格の根拠となることを示す資料として活用します。サービスプロセス及び価格設定ガイドラインの構成と使い方第一部サービスプロセスガイドライン福祉用具貸与サービスのプロセスを整理し、一定の質を担保するための標準的なサービス内容(実施項目)をまとめたものです。サービスプロセスチェックリスト:ガイドライン項目の実施状況を自己評価することにより自事業所のサービスの水準や特徴を知ることができます。第二部価格設定ガイドライン福祉用具貸与サービスに関わるさまざまなコストを考慮して、適正な価格設定を行ったり、価格の妥当性を説明するための考え方をまとめたものです。価格設定プロセスチェックリスト:ガイドライン対象のコスト要素を自己評価することにより自社のコストの構造を把握します。6