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120ただし、この調査項目では、知識については上位3項目、役割(能力)については上位5項目までを選択する形となっている。調査結果からは、知識については、多くの回答者の回答は、「介護保険制度や福祉用具貸与サービスに関する最新かつ正確な知識」と「福祉用具の種類、役割、機構、適用に関する幅広く正確な知識」の2つに集中し、3つめとして選択する項目は、その他の項目の中であまり大きな差がなかったことが読み取れる。「専門的知識及び経験を要する福祉用具専門相談員」に求められる知識は、いずれの職種にも共通して、介護保険や福祉用具サービス、福祉用具、住宅改修に関する専門的な知識が求められている。また役割(能力)としては、適切な用具の提案、フィッティング・適合、再評価と変更の検討に関する高い能力が求められている。介護支援専門員は上記に加えて「福祉用具の選定理由、想定される効果やできること、生活のイメージを説明すること」、リハ専門職は「福祉用具の調整・メンテナンスを行うこと」を重視している。福祉用具専門相談員は、福祉用具に関わる事故の防止に努め、問題発生時に迅速・適切な対応を行うこと」を重視している。?他職種へのヒアリング調査より、福祉用具分野に関する専門的知識や能力に加えて、それらを発揮して専門職としてチームの一員として貢献する姿勢が期待されていることが把握された。介護支援専門員・利用者の気持ちを汲み取ろうとする姿勢・選定・提案、アドバイス(状況を読んだプラスアルファの提案、先を見越した提案、複数の選択肢の提示、自立に向けたアドバイス)・制度等の丁寧な説明・チームの一員としての主体的な参加(担当者会議出席、発言、熱意、一緒に取り組む姿勢)リハ専門職・リハ専門職の意図を解釈した提案?他職種の人材養成プログラムでは、上級者に求められる能力として初級者へのスーパーバイズ能力が共通して求められている。例えば、認定介護福祉士では、「他の現場職員の指導を行う」とされており、介護職チームへ教育・指導、介護サービスのマネジメントを行う力の獲得が志向されている。また、主任介護支援専門員では、「介護支援専門員に対するスーパーバイズ、地域包括ケアシステムを実現するために必要な情報の収集・発信、事業所や職種間の調整といった役割」が求められている。認定作業療