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112(3)作業療法士資格制度の根拠理学療法士及び作業療法士法資格の概要?作業療法士は、同法に基づく名称独占の国家資格。?作業療法とは、身体または精神に障害のある者、又はそれが予測される者に対してその主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復・維持開発を促す作業活動を用いて行う治療、訓練、指導および援助をいいます。(出典:日本作業療法士協会HP)福祉用具貸与サービスとの関係作業療法士はその資格をもって福祉用具専門相談員を務めることができる。また、介護給付費分科会などでの議論では介護給付サービスの質を高める観点から、福祉用具の選定、適用、利用指導などにおいて作業療法士の専門性に基づいた関与の機会を高めることが求められている。認定作業療法士日本作業療法士協会は、作業療法士の質の向上を目的として平成10年に「生涯教育単位認定制度」を創設している。その後、第三次長期計画を踏まえ、平成15年に「生涯教育制度」へ改正を行い、同時に「認定作業療法士制度」を創設した。「社団法人日本作業療法士協会認定作業療法士とは、作業療法の臨床実践、教育、研究及び管理運営に関する一定水準以上の能力を有する作業療法士を本会が認定したものをいう。(認定作業療法士規程第3条)」【必要とされる能力】?臨床実践能力:各病期、各領域などにおける対象者に対する作業療法の評価、介入、効果判定の一連の流れを実践する能力はもとより、他職種との連携や社会資源の活用、職場や行政などの制度の利用を含めた、総合的かつ継続的に作業療法を提供していく過程や予後(将来的展望)に立った作業療法の展開を実践する能力。?教育能力:作業療法士養成課程での教育能力としては、養成施設や学校における教員としての教育能力である。臨床実習指導者として、また職場での指導者としての教育能力は、後輩への知識・技術のなどの伝達者としての能力。?研究能力:日常の臨床実践経験をもとに実践報告や作業療法学の発展のための研究が行える能力。?管理運営能力:職務に関わる関連諸制度を理解し、職場での管理運営を執行できる能力。また、日本作業療法士協会の役割を理解し、協会発展に寄与する能力も含める。専門作業療法士制度専門作業療法士制度は、認定作業療法士である者のうち、特定の専門作業療法分野において「高度かつ専門的な作業療法実践能力」を有する者を専門作業療法士として認定することとしている。