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4・最新の福祉用具を利用できる近年は福祉用具の開発サイクルも早まっており、毎年のペースで新機能を備えた新しい製品が投入されている。しかし、施設備品に頼った運用では、こうした新製品を頻繁に導入することは難しい。その点、福祉用具レンタルサービスでは保有する用具の償却も早く、常に新しい用具を用意することができるため、利用者は常に新製品を選択することが可能である。・施設経営の面でもメリット利用者に適合した用具を適切なタイミングで提供すること以外に施設経営の面でも、用具保管のためのスペースがいらなくなる、メンテナンスに掛かる労力や費用を外部化できる、といったメリットもある。【福祉用具貸与事業者と福祉用具専門相談員が提供する役割】入所者個別の状態に適切に対応した福祉用具を選定し、適合させるためには相応の技術が必要となるが、一般の施設では個々の入所者に対して高い水準で福祉用具を適合させることのできる職員がいることはまれである。介護保険の指定事業者となっている福祉用具貸与事業者には必ず福祉用具専門相談員が配置されており、モノとしての福祉用具だけでなく適切な福祉用具を選定し適合するサービスも提供している。高齢者介護施設に対しても福祉用具事業者と福祉用具専門相談員は以下のような役割を提供できる。・契約に基づくサービス提供の枠組み提供福祉用具貸与事業者は施設と福祉用具貸与の契約を結ぶことで、レンタルサービスの内容(単価に基づく利用料、整備された福祉用具、適合調整、交換要望への対応、整備・消毒などのメンテナンス等)を担保する。・福祉用具に関する全般的情報を提供福祉用具専門相談員は福祉用具全般についての豊富な知識、また、最新の福祉用具についての知識も有している。レンタルサービスを通じてこうした豊富な情報を提供する。・福祉用具の利用技術を提供福祉用具専門相談員は居宅で福祉用具を用いる様々なケースに対応してきており、適切な福祉用具の選定と適合についての経験と技術を有している。レンタルサービスを通じてこうした豊富な知見と技術を提供する。また、経験を積んだ福祉用具専門相談員は多くの福祉用具利用者の生活を長期支援する経験も有している。このため、福祉用具の長期的な利用に伴う利用者の変化についての知見も有しており、福祉用具を用いた生活の構築に関しても情報を提供することができる。