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1はじめに〜高齢者介護施設における福祉用具レンタルの意義と効果〜実証事業では、これらの高齢者施設の利用者(計108人)を対象として、福祉用具貸与事業者が提供できる多様な機種の福祉用具の中から、自立支援に向けた用具を選定し、利用していただきました。利用に際しては福祉用具専門相談員からの提案、アドバイスなど種々の情報提供も行いました。その結果、以下のような効果が確認されました。利用者に対する効果福祉用具利用の選択の幅を拡げることで、利用者の自立支援に一定の効果が得られる○介護老人保健施設においては在宅復帰の促進が期待できる○介護老人福祉施設においては重度化の抑制、自立の促進が期待できるレンタルによって個々の利用者の身体的な問題点に適合した福祉用具(車いす、歩行補助用具、床ずれ用具)を用いることにより、いずれの施設でも様々な形で利用者の身体状況や生活行動などが改善されました。FIM(機能的自立度評価)、日常生活行動の変化、関与したスタッフによる総合評価を行ったところ、いずれかが改善されたケースが全体の80%近くとなっています。参考データ:利用者の変化が見られた件数区分効果があった件数機能的自立度評価表(FIM)車いす9件ベッド・いす・車いすの移乗の改善6件トイレへの移乗の改善6件移動動作(歩行・車いす)の改善5件歩行補助具9件ベッド・いす・車いすの移乗の改善4件トイレへの移乗の改善3件移動動作(歩行・車いす)の改善2件階段の昇降の改善3件床ずれ予防用具5件ベッド・いす・車いすの移乗の改善5件トイレへの移乗の改善5件移動動作(歩行・車いす)の改善1件階段の昇降の改善2件