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59(3)福祉用具貸与事業所の関わりについてモデル事業において、協力を得た福祉用具貸与事業所(5事業所)に対して、モデル事業全般についての効果や困難点、施設に福祉用具をレンタルすることの効果や難しさ等についてのアンケート調査を実施した。アンケート項目:・モデル事業を実施して「よかったこと」・モデル事業を実施して「大変だったこと」「苦労したこと」・施設に福祉用具をレンタルすることについて・モデル事業の期間について・その他お気づきのこと、全体的な感想福祉用具貸与事業所には、対象利用者への福祉用具のレンタルに関わる一連のサービス(選定、導入、調整、モニタリング等)のほか、モデル事業実施にあたっての事前調整や進行の管理、記録の回収や提出等、全面的に協力をいただいた。これらのプロセスを実施した経過を振り返り、下記のような意見が得られた。モデル事業の効果(よかったこと)としては、@利用者に適合した福祉用具を導入することにより、自立支援の促進、活動の拡大等利用者に対する効果、A施設職員の福祉用具に対する関心の高まり、意識の変化や福祉用具貸与事業所、福祉用具専門相談員の役割に関する理解が深まったことの効果、B施設の実態や用具使用における問題点が把握され、今後の連携に向けた知見が得られたという事業所にとっての効果などが挙げられていた。モデル事業実施に関する困難点としては、モデル事業遂行にかかる労力や負担の大きさ、施設側の連携窓口との調整の困難さ、施設側の用具に対する理解が十分でない点などが挙げられた。施設に福祉用具をレンタルすることの有効性については、利用者の自立支援、活動拡大等の効果、さらにはそのことによる介護負担の軽減について実証された。また、レンタルは、利用者に適合した用具の導入や劣化、破損時の対応、管理コスト等の面で、購入に比べて施設の費用負担の軽減が図れることも利点として挙げられた。レンタルの困難さについては、用具の導入や変更において、入所・退所のタイミングと料金との関係や手続きの煩雑さが予想されること、利用者に関わるすべての施設職員に用具に関する説明が必要となること、施設の中で利用者ごとに多様な製品が使われることに対して職員の混乱を避けるためにある程度の絞込みの必要性、導入にあたり複数回の勉強会の必要性などが挙げられた。モデル事業の期間としては、「短かった」「ちょうどよかった」という意見があった。施設と