■ページ本文テキスト■

793.施設に福祉用具をレンタルすることについてためのポイント:・福祉用具が故障した場合は時間や場所、状況が特定できるよう管理や取扱について事業者は説明すべきであり施設スタッフは取扱を認識する必要があります。・汚損や故障についてはリスクが高いので事前に取り決めが必要だと思います。事業所D施設に福祉用具をレンタルすることの有効性:・どの施設も入所者に合った福祉用具を施設がその都度購入して揃える事は困難であると言われています。レンタルであれば施設側の負担が少なく、入所者も自分に合った用具を使えますし、自分に合った用具を使うことで自分でできることが増え、施設の介護量も軽減されますので、有効性は高いと思います。施設に福祉用具をレンタルすることの難しさ:「ずっと費用がかかるレンタル」に対するイメージ。用具を購入すれば1回の費用で済みますが、レンタルだと用具を購入した場合の費用を上回っても同じレンタル料がずっとかかっていきますので、「レンタルの方が負担が少ない」と導入の提案の段階でわかってもらえないケースが多い。・在宅ではこちらの段取りでお家に訪問して用具を導入し、モニタリングすることができますが、施設では担当者と日時を合わさないといけないのでそこが難しい。例えば夜勤が続き、訪問が1週間後になってしまうなど。・施設では施設物品を使い回すことが当たり前なので、完全に個人所有の用具は名前を記入して管理できますが、レンタル品だと個人名を書けないので同じ用具を使用している人が数人いた場合間違えたり、勝手に職員さんが別の利用者に使ってしまったりということが考えられる。車いすクッションだとカバーを洗って中身だけ他のクッションとすり換わるなんてこともある。・適合する用具がすぐに見つかればいいのですが、在宅のように適合する用具が見つかるまでデモを繰り返しているとその内退所されてしまいレンタル費用をいただけないということがあるのではないかと思います。レンタルを円滑かつ効果的に行うためのポイント:決まった訪問曜日、訪問時間を決めて、施設介護職、セラピストに福祉用具選定、納品、モニタリングの時間を取ってもらうようにする。例えば毎週月曜日の13:00には福祉用具専門相談員が必ず訪問し、介護職、セラピストと福祉用具の相談をすることに決めるなど。訪問日時をその都度決めていては、対応が遅くなっていくので、曜日、時間を決めておくことで施設側にも予定してもらい、福祉用具の導入をスムーズに行えるようにすることが必要と思います。事業所E施設に福祉用具をレンタルすることの有効性:・大半の施設では、用具にご利用者様を合わせ福祉用具が利用されているが、ご利用者様に適した(調整できる)福祉用具を使用することでご本人のQOLの向上、ADLの向上につながる。結果介護の負担軽減にもつながっていく。施設に福祉用具をレンタルすることの難しさ:・ある意味統一された商品(特に車いす)を使用している中、ご利用者様に適合した商品を選定した場合、メーカーにより構造等の違いから戸惑いがおこり事故に繋がる可能性もあるので、介護スタッフにも配慮した商品を選定する必要もあると感じた。レンタルを円滑かつ効果的に行うためのポイント:・事業開始時の専任担当者は必要ですがあくまでも事業開始時と最終報告に専念してもらう(施設内では担当者との報告・連絡等は必要ですが)。・各病棟にレンタル担当職員を決めていただき、2か月目以降はレンタル担当者を実質的な窓口とする(現場の方と直接話ができる方が効率がいい)。